日曜日には坊主頭がお勧めです/カンチェルスキス
げ合えてー」
「うんー」
「すっごくしあわせだよー」
「オレもー」
ここまで想像したところで、彼は電子レンジのチン!という音で現実に引き戻される。いいところだったのに、という思いを胸に、感情はやわらかいまま、彼は電子レンジの扉を開ける。というのも、彼を引き続き幸福な気分にさせるものがそこにあったからだ。彼の大好物である冷凍オムライス。いい感じで湯気が立ちのぼっていた。
テーブルまで持ってきて、ケチャップをたっぷりかけ、スプーンをひとさじ入れ、第一弾を口に放り込むと、自然にほくそ笑んできた。面白くてしょうがないという表情だ。そして彼は、第二弾を口に運ぶ頃には、幸福の渦中、さきほどまでの
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