私の星は/美味
 
通り過ぎていく
何もかもが

大切なものを
大切なように
大切なものを
大切にできなかった

停止

それが過ち

私が私であることを
誰も知らない
この黄色いひまわりの世界は
憎悪と愛情に満ちている

あの時は聞こえなかった
確かにあったはずのささやきが
今、微かに肌に触れた

遅すぎるとは分かっていても
貪欲で我儘な私は
望んでしまう
緩くとも風が吹くことを

遠くのほうで
巣を荒らされたカッコウが泣いている
木々が一番太陽に近づこうと
お互いに牽制し合っている
ライオンが自分の子供を守るために
他の子ライオンを殺している

憎悪と愛情に満ちた
私が私でいることを求める
この星は、なんと言う名だったか




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