僕らは僕らのままで/ベンジャミン
 


僕らは僕らのままで

それ以上でもなく
それ以下でもない

たとえば自分を着飾れば
それが淋しさに侵されてしまうように

僕らは僕らのままで

それが世界の均衡であることは
僕には否定できません

存在が存在として
(あるいは現象ともいうべき)
それが虚飾や嘘にまみれていても
わずかな歪みにでさえ
均衡はもたらされ
そして
平然と月日は流れ
(あるいは約束された運命ともいうべき)
それが日常なのです

それは時に悲しく
それは時に楽しく

揺り動かされるまるで
波の満ち引きのように

あるいは
何処かで落とされた涙の一粒や
言葉の切れはしに残された想いに
ふと
自分以外を感じながら
それを自分
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