またここにいる。/KEIKO
 
あなたとわたし
またここにいる

良いも悪いも興味がないわたし
緑と赤の区別が付かないあなた
不釣合いのようで均衡を保つ

わたしはあなたの喜ぶことを知っていて
あなたはわたしを怒らせない方法を知らない
やっぱり不釣合いなのかもしれない
だからこそ別の世界で別々の人と歩き出していたはずだった

いつかの月夜
あなたをさんざん喜ばせたあと
あなたは不用意にわたしを怒らせて
わたしは赤信号を『アヲだよ』と偽って
地面に二人の血をばらまきたくなるかもしれない
その色は赤でも緑でもどっちでもいい

ただその理由を
カミュ崇拝者のわたしは
『太陽のせいだ』
というかもしれない

わたしとあなた
まだここにいる
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