ウミンチュ/アサリナ
 
気がついたときには世渡り上手で
海渡り上手になっていた

キラキラした夜の海を彼女は
水面と共にうなりながら歩く

体にさざなみがこびりついて離れない

頭にひとなみがこびりついて離れない

嘘を塗り重ねて食べた

銀色の狐をつまんで作った帽子で
自分を守ることに決めた

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