花占い/こしごえ
遠い
いつになく
ほそく笑む
青ざめている唇に
小指で すっと紅をさす
星は 、
籠の小鳥と目が合った
さみしい というわけではないけれど
痛むのはなぜ
こんなにも嬉しい朝なのに震えているのはなぜ
小鳥が、小鳥である理由
それを認めずにはいられない
ひとりぼっち
言ってしまえば
わたしは、いつまでもわたし
群生(ぐんせい)する朝に
星は 、
供えられた花で占いをしながら
朝日にそよぐ
熱く 熱く
花弁(はなびら)を うすくかむ
めぐりあった(自身)
鏡に映っている血のにじみ
いつになく遠い味がする
星が 、「来る」
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