本牧ムーン/純太
 
その港の海は

溶鉱炉の煙突の火で燃える

月面が見たくなったら

その火柱の傍で

7つの石を  意思を

いっそ一度に海面に放れば

一瞬だけでも見れるのだ



今や異国の葉音は

G線上のオルゴール


啼きのウイスキー「横浜」を

金色の褐色のまま日々舐める


四角い赤土のある場所から

流浪してきたアイスキャンディ売りも

B突堤ではヘルメット顔だ



そして明滅のネオン管は月歩の本牧
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