らーめんラプソディー/純太
 
そこは
客が入ろうが入るまいが
知ったこっちゃない
慇懃無礼なラーメン屋なのだ
出来上がった塩ラーメンに箸をさし
麺を一本取り出だした

おお!今日の一本麺よ!
世知辛い世の中にあって
いつも憩いの麺よ
お前にはすべてが絡み
背負わされている
そして俺も同様だ

そしてお前は
俺のヘモグロビンとなり脂肪となる為
俺の前に曝されている
舌と吟味の宴をするから入ってこい!

そうしていつものように
麺を口に入れようとすると
麺は語りかけてきた

「仲間も宜しく…」

俺は個性を無くしたその麺を
どんぶりの中のレンゲに隔離してやった

お前の仲間と
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