次元のいと/駝鳥
最初に見たのは君の 背中 だった気がする
瞬きをしたら君はすごく大きくなっていて
私には 頭が見えなかった
次に見たのは
私を通り抜けて背後を見る君の目玉 だった
いつかの瞬間に私の足元に君はいた
気付いたとき私の大部分は君になっていて
次に目を開けたとき君は消えてた
「どこにいるの?」
って 私の掌で 君の口が呼んだ
私の頭の上にいた君の・・・
君の指 が私の後ろで動いてたのに
君の微笑は はるか彼方に あった
驚いて顔を上げたら
君はすぐ隣にいて
「ずっとここにいたよ」
って 音が 私の中で震えた
(2003.10.15)
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