自覚が足りません/KEIKO
 
愛しい人
あなたの体に入りたいのです
でなければ
あなたの血、肉、骨までも
全てこの胃袋に収めたいのです
その全てはこの身体の熱となり
やがてこの身体をも
溶かしてくれるでしょう
そうして
一つに混ざり合いたいのです

愛しい人
あなたの全てを知りたいのです
でなければ
あなたの目、耳、鼻までも
全てを奪ってしまいたいのです
あなたが感じるのは私の体温のみで
やがて私の体温も尽きるときに
あなたは孤独を知るでしょう

それは
あなたの全てが私だということです

そして
私の全てがあなただということなのです

どうか
あなたもそれを自覚してください




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