空色の残響 (el cielo azul)/ミキ・オキタ
 
昼頃 ぱらぱらと雨が降った
空は眩しいのに 突風でげんこつ大の水飛沫がいくつも飛んでくるような
へんな天気だった

あなたは どうにもならない天気に飽きていて
僕は それでもあなたを見ていた

僕の頬は 雨でどろどろだったから
もう少しぐらい 汚れても どうってことなかった

僕の力では この天気を晴らすことができないように
何もかも 何もかも

どうして 僕は僕が望むすべての人を しあわせにはできないんだろう

空が晴れるのが悪いんだ

しばらくして 雨は落ちついた
道路はなかなか乾かなかった
靴を濡らさずに歩くことは 僕にはとても難しい
あなたは もう どうにもならない天気に飽きていて
僕は それでもあなたを見ていた
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