その先生のことは案外、嫌いじゃなかった/AB(なかほど)
文部省(ぼくらの頃は)が認めた国語の教科書に「こころ」がのってて、それから「人間失格」もありましたね。どちらも素晴らしい(後に全編読んで面白かった)けど、何を学べば良かったのかな? 国語だから文章の読み書きのスキルだけを汲み取ればよかったのかな。
その頃、入退院を繰り返していた女子が二人、やはりこたえたらしく二人ともまたしばらく休んじゃった。
国語の先生は地元新聞紙にときどき取り上げられるアマチュア作家。「先生の新聞のってたねえ〜やったねえ〜」というと、無言のまま黒板に自作の詩をカリカリ書きはじめた。その一文字すら今は覚えていない。何か学ぶものがあったのかな。
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