オーヴァー・ザ・レインボー/大覚アキラ
稲妻に撃たれて燃え上がる大木の下
くわえタバコでバイブル弄びながら
きみの背中から腰までの
緩やかに弧を描くラインを思い浮かべて
夢見るクスリ飲み込めば
月の裏までたったの5分
最終電車で眠りの底に落ちて
目が覚めたら真冬の海岸
カミソリのように凍てつく朝
真っ白な息を吐きながら
迎えにいくよスウィート・ハート
たとえばふたり
真夜中の路上に降り注ぐ
百万本の蛍光灯みたいに
ものの見事に砕け散って
3年先の週刊誌の見出しにも
ふたりの名前が刻まれるとしても
オーヴァー・ザ・レインボー
ハミングしながら笑い飛ばしてみせよう
そしていつの日か
あの海岸できみと待ち合わせて
日差しに目を細めながら
砂の上にだらしなく寝そべって
きみが来るのを待つよ
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