26Y.4・9/木立 悟
 




知恵などどうなってもいい
人間が勝手に作った時間とかいうものが
気になることだってあるのだ
死は避けられないし
それが来るまでの散歩の距離など
やはりどうだっていいのだ
葉の数も水の数も
魂のように限られている
感じ方しかないのなら
生まれた時から死んでいるか
あるいは未だに生まれていないかなのだ
この丸 この点 文法自体がわずらわしい
どうやったらできるのか
次々と押し寄せてくるものを
どう表わせばいいのか


何者でもなく詩は飛び 詩は落ち
何かを信じるものを
殺すほどに高くはね上がる
その時無垢はあわれだ
なぜなら
存在しないから










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