金魚と水草/長谷伸太
「じゃあ、みんなで分けて食べよう」
と、キツネさんが言って、みんなでケーキをわけました。
「ああ、おいしかった」
みんなはもう、おなかいっぱいです。
夕焼け空でみんなの影が背伸びをするころ、もっともーっと長い影がみんなの方へやってきました。
「あ、見て、お母さんたちが迎えに来たよ」
「帰る時間だ。帰ろう帰ろう」
「番号!いちっにっさんっしっごっ」
一人、足りません。
「おうい、タヌキさん。もう帰る時間だぞー!」
イヌさんが、大きい声で、タヌキさんを呼びました。
「はあーい!」「はぁーい!」「はぁーい!「はぁーい!」「はぁーい!」
みんなのお腹の
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