room/a.u.i.
この世界から酸素が消えて
川と水のない地球に
酸素ボンベが取り付けられ
全てが生かされ
全てが許された
そんな末日にも
この部屋の音楽は流れ続けるんだと思う
さらに過呼吸がちな私に
あなたは、
私に
キスをするんだと思う
前の時間の在り処を教える言葉たちが
音を愛すあなたが
例えば
音を愛さないあなたも
無機質な泣きたいものたちを
色あるものにする
そのたび私は
世界からカラーの色素を抜いた
お香の揺れわたる煙と
ごめんねの切れ目が見つからない
いつも太陽は右下っかわから昇るのに
この窓からは右上っかわから昇るんだ
詩をかかない手を失った私に
みんな失っているからと緩和さすあなたと、
そういう小さな錯覚からは
決して泣けないものたち
戻る 編 削 Point(4)