生きてこそ/アマル・シャタカ
独は付きまとうのだろう
けれどもそれは
宇宙に自分以外の
君がいるから
という証明でもある
淋しいときは月に歌うさ
生きてさえあれば
君に抱擁されることだって
あるかもしれない
そんなことは
海に抱かれるよりも
安っぽいことだと誰かが叫んでも
生きてさえあれば
という言葉には
保障なんてないよ
ないさ
嘆きの地平に
君の影が伸びて
それが僕の生存を決定している
ということを
呪文にしたら
そうだったということ
金さえあれば
であっても
愛さえあれば
であっても
実はたいした違いはないのさ
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