つま/蒼木りん
「つまらない。」
と思えるほど
慣れたものだ
あとは
今度の花見にかけてみよう
「あのね、金がなくて
ほんとに 髪を切りに行けないのよ。」
新鮮なものは
とれたての鯖の肌
少しでも生臭さを感じたら
鯖はただの死んだ魚
泣きながら食べて
眠って忘れましょう
用意されない言葉が
あなたのこころに響く
二人きりならいくらでも
本当の嘘をつける
「髪、切ってくれる?」
嘘の出る幕がないなら
正直に自爆してみようか
予測できない事象に
しばらくめぐり合わない
このままでは
漬かりきった沢庵
スライスして
マヨネーズ
戻る 編 削 Point(4)