つま/蒼木りん
 
「つまらない。」

と思えるほど
慣れたものだ

あとは
今度の花見にかけてみよう

「あのね、金がなくて
 ほんとに 髪を切りに行けないのよ。」

新鮮なものは
とれたての鯖の肌

少しでも生臭さを感じたら
鯖はただの死んだ魚

泣きながら食べて
眠って忘れましょう

用意されない言葉が
あなたのこころに響く

二人きりならいくらでも
本当の嘘をつける

「髪、切ってくれる?」

嘘の出る幕がないなら
正直に自爆してみようか

予測できない事象に
しばらくめぐり合わない

このままでは
漬かりきった沢庵

スライスして
マヨネーズ




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