滲んでいった夜について/
AB(なかほど)
まんべんなく
優しさにまぶした後
で 2,220 g の遠心分離によって
世界の上清になって
抽出されるはず
のそこには色も味も素っ気もない
もの
で臨界のそれ
は夜を
誰もの夜を飲み込んで
溶かして
初めて
夜
というものになった
のだ
ということを
寝顔の君に話す僕の
夜は
ただ君の夢
の中にまぶされて
優しさになればいい
ほら
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