棘/篠有里
足に棘が刺さりました。
死に棘が刺さりました。
極めてパーソナルな問題から事の発端は始まります。
自分しか分かりません。死か分かりません。
箱をもらいました。底のない箱をもらいました。
私はそこに何か植えます。
私は底に何か飢えます。
魂の飢えです。
とても珍しい植木です。
嫌いな人にまずいお茶を飲ませました。
まずいお茶です。苦いお茶です。
絞りに絞った死ぼりに死ぼった
飢えに植えている嫌いな人はそれを断りはしません。
やはりそれは極々詩的な問題なのです。
夢を見ましょう。いつでも夢中は霧中です。
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