<童話> 道と牛飼いと子供と旅人と君のこと/クリ
 


羊歯や下草いっぱいの
ジャングルの中 ずっと奥
ワライカワセミ 啼くところ
バクが散歩をしてました
だんだん道が出来ました
獣が通って踏みならされて
きれいな道になりました

きれいな道は 森を出て
都会の方に延びました
独りがちょっと寂しくて
みんなの方へ行きました



広い野原の真ん中で
良い牛飼いに逢いました
連れてる牛も 良い牛でした
とっても疲れた牛飼いは
カンカン照りの道端に
ぺったり腰をつきました
道はとっても気の毒で
木陰を作ってあげました
涼しい風も呼びました
傍に泉も湧きました
牛と牛飼い 喜んで
ゆっくり疲れを取り
[次のページ]
戻る   Point(2)