タクシー/
当麻完二
緑の空を白いトンネルにも塗っていると
彼の足音が聞こえる
渇いた喉を癒すのは
何かしらの優しさなんだろうと思う。
でもそんなことを言われなくても
と思う。
一万八千数百個の時間が頭の上を飛んでいった。
ネオンが残像を残すように残っているカスを捕まえて
私は貴方の腕の中
小さい体を丸めて
どこまでもずっとその体に収まろうと思った。
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