春(2ヶ月)/十六夜
 
雪降りし頃に君は居なくなり桜舞う今もまだ帰らぬまま

高台に臨む丘から海を見る息することを止めてみようか

もういいかいまぁだだよもういいかいもういいよもういいよもういい

君意外にあの料理は作らない食べたくなったら思い出してよ

思い出も香りも色も薄れるから永遠なんてありえないんだ

誰かと別れなければ出遭えないもう出遭わなくていいからやめて

髪をすき櫛に残った銀糸一本過去現在を見た未来は無い

「See you again.」「再見(サイチェン)」 なんて日本語はまた会えないこと知っていたんだ

来週君の町に行くからね探しに行くわけじゃないから

愛してる言葉も想いも考えも永久凍土に眠っている

微風にフワリひるがえるスカートを穿く行きかう人に笑われるため

冬終わり地面に散らばる血のような真っ赤に染まった椿の花

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