夕暮れ/便乗鴎
 
 きみなんか大っ嫌いだ
 詩にして卑怯でしょう だけどあまい夢ばっか見るから
 机の苦い味に耐えられない だから
 あんたなんか大っ嫌いだ
  嫌いだよ
きみなんか あの橋と
 今落ちる夕陽との間に挟まれてちょんぎられちまえよ
 斬られちまえよ  血が出ても
  夕陽の朱色で誰にも発見されないんだ 誰にも指摘されないんだ
 誰にも搬送さえないで


  あとは夜が来るだけさまっくらな 夜のなかひとりさ
   僕だけしか知らない事実に 僕の秘密に
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