木蓮−CALL TO ME−/蒸発王
木蓮の花が咲いたら
私を呼んで下さい
何時でも構いません
場所も問いません
私を呼んで下さい
【声】
風の音で名前を呼ばれてた気がして
見上げてしまいました
善く似ていたのです
懐かしい
貴方の音色だった
【火葬】
燃上った肢体が
ゆっくりと起き上がって
また倒れる曲線は
怖くなんかありませんでした
ただ
愛しかったのです
【遺言】
お望みとあれば
悲しみなど涙など遺さず
何も想わず
忘れてみせましょう
無数の手紙も
お望みとあれば
【夢見】
夢見たあの景色を
書きとめようと
墨
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