木蓮−CALL TO ME−/蒸発王
 
木蓮の花が咲いたら

私を呼んで下さい

何時でも構いません
場所も問いません



私を呼んで下さい




【声】
風の音で名前を呼ばれてた気がして
見上げてしまいました
善く似ていたのです
懐かしい
貴方の音色だった


【火葬】
燃上った肢体が
ゆっくりと起き上がって
また倒れる曲線は
怖くなんかありませんでした
ただ
愛しかったのです


【遺言】
お望みとあれば
悲しみなど涙など遺さず
何も想わず
忘れてみせましょう
無数の手紙も
お望みとあれば



【夢見】
夢見たあの景色を
書きとめようと

[次のページ]
戻る   Point(2)