Tomorrow of the same rabbit (2)/篠有里
今日という日は伏せていく。
端末の強制終了と共に伏せていく。
呼ばれた今日が拒否される一日、
現実の危ういあしおとにふと惑わされる私のウサギ、ウサギ、ウサギ。
現実の、危うい跫音。あ・し・お・と。
働き者のうしろあしを持った哀れな私と同様であるウサギの胸郭が、
なにものかに押し潰される音が聞こえる。
きゅう、きうう、くう。
押し潰される音が聞こえる。
きっと神の魚の眼も毎日「それ」を見ているはず。
そしてそれを許している。
私とあなた、望むと望まないにもかかわらず、
誰のウサギの音でも聞くことができる場所と毎日そして状況。
それは、ウサギを解体する行為に等
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)