「我に力を・・」/広川 孝治
 
裏切らずに愛し続ける力を


我に力を与えたまえ
周りの目を気にせず
正しいと信じることを行ない続ける力を

小学時代
同じクラスのいじめられっこの女の子
彼女を守ろうと
声をかけた
破られた教科書を交換した
筆箱を忘れた彼女に鉛筆をあげた
たちまち周りのみんな
僕が彼女を好きだとはやし立てた
ただ照れていただけなのか
それとも心のどこかで彼女を蔑んでおり
そんな人を好きだと言われることに屈辱を感じたのか
僕は彼女と関わりを持たなくなった
挨拶もせず通り過ぎた時に見せた彼女の表情
その記憶は僕の心を一生切り刻むだろう

願わくば我に
同じ事を繰り返さない
周りの目を気にせず
正しいと信じることを行ない続ける力を
与えたまえ


願わくば
我に力を与えたまえ

我に力を、与え、たまえ

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