ウニカウル/フユキヱリカ
 
 
メリーゴーランドにのりたいの
あの白い一角がいい


かげろうゆらめく
君の瞳に反射する
ひかり

昇華した太陽が
並んだ影を焼き付ける
アスファルト

蝉時雨を踏まないように
君がひとつ
またひとつ
止まりながら避けてあるく


何か言いかけても
おいで
おいでする
つむじ風に
かき消されてしまう



外人墓地を抜けて
濡れた緑の匂いが濃くなると
君だけの遊園地が
そこにある



君は、
溢れてしまわないの

なぜ黙ってるの



君の目には
夜が映っている
まっくらな
まっくらな森へ
碑を指す

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