心の氷河がとけたよ/炭本 樹宏
 
 ただ凍えていた 一人の夜

 あわただしく過ぎる毎日に

 人のぬくもりだけを切望していた

 ないものねだりは僕の趣味

 あなたからの愛しているという

 言葉をどれだけ待っていただろう

 心の氷河が溶けていく

 牢獄から開放された気分

 体温はあがり

 運のいいことに春が訪れる

 いいことばかりじゃない人生

 神は乗り越えられぬ苦しみを与えられない

 体に流れる血の血潮

 氾濫する絶望といくつもの夜を

 乗り越えてきた

 始まりはこれから

 過去は今の行き方で

 輝きもくすみもする

 生きる苦しみ

 生きる喜び

 僕は生きることをあきらめない

 たとえ地獄に落ちるとしても

 愛してるといってくれた時

 胸に希望の朝日が昇った




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