終点の駅/石川あんこ
 
       
          「ぼかぁ…こっちにいきたいんだよ」

 
        暗夜のY字行路に、かみそりの如く光るレイル


 
         中年で細身の車掌が傍若無人に振舞いだした 


           車掌、車掌、どうなさったの 


          「いやぁ、右に曲がってみようかぁ」


            あなた、なにいってるの


           「運転士さん、運転士さん。」

         「さぁ、今日はこっちにゆこうじゃないか」 

   
        「だいじょうぶさぁ、責任はぼくが
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