同じ空の下で/いとう
 
何かを守るために
何かをなくして何かをごまかして何かを忘れて
その結果が今
こんな涙となって
何もかもわからないまま何かが終わろうとしていて
でもそれは僕たちのせいなんだと
他の誰のせいでもなく
僕たちが間違えたせいなんだと
そうやって僕たち自身をごまかして安心させながら
間違っていたと言うのは簡単だけど
君の街へ帰っても
君がいてくれる保障はどこにもないけど
やり直すことができるなら
僕を守るために
君を守るために
自分自身の力で
間違った方向ではない強さと
間違った方向ではない優しさを手に入れて
笑いながらではなく
手を振りながら帰って行ける場所を見つけた
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