パイオニアペンギン/
美味
に慣れているのか平然と時計を気にしていた
楽しかったです、と私が握手を求めると
彼は力強く私の手を握り返してくれた
柔らかくて暖かかった
僕はこれから南極に飛ばなければいけないので、この辺で
彼は頭を下げると、そのまま海に飛び込んで
まるでペンギンのように泳いでいった
なるほど、彼は海の中を飛んでいくのだ
彼にとって空は海の中にあるのだ
彼との談話は実に素晴らしいものだったが
川田、の名前の由来が推測の域を出ずにいたのは言うまでもない
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