作られても揺られても/当麻完二
 
四六時中

机に描いた絵の具の残るカスを
爪で削りとって
地面にはおが屑がいっぱいで
遊園地のブランコがないみたいなもんで

紅色の唇形した地面の跡へ
丸い手足をその場に投げ出す

いいえ
長くて

影のようなそれを
小さい袋に詰め込んで
波の高い海の浮かんだそれを投げ飛ばし


千切れそうな紐の向こうで
宙ぶらりんになっているのは
それで
それはそれで

それをわたしで


わたしはそれで


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