あぶくの中の十七歳/
夕凪ここあ
と
あんまり暑いので
勘違いしたってしょうがない あなた
私は泡になりたい 十七歳
はとっくに過ぎたけれど
確かめる必要はもうない、と
知ったのは十七歳の淡い恋
夏の日 ラムネの瓶の底には
私が生まれては消えた
曖昧な私を繋ぎ止めておいて
私を
全て飲み干したら
あなたの中に今度は生まれる気がする
隣であなたを見ていると
思い出した
泡になりたい
そう望んだ十七歳 夏の日のこと
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