よるのしじまに/夕凪ここあ
 
つきはなく
ほろほろと
こぼれるよる
さらさらと
はしる少女
かぜをまとって
だれにもはなさず
だれともはなさず
ひとりきり
よるをいく
つきがなく
よるにひっそりと
さみしくなんかないと
かなしみの少女

こえがまどから
はいりこむ
ほろほろと
まくらにこぼれる
少女のまとう
かぜのにおい
わすれてく
ねむりのなかに
少女のにおい
あさ少女のしっぽ
にみえるのは
そよぐかーてん

少女はもう
いない
はじめから
いない少女
よるをはしる
ほろほろと
かなしみを
のこして少女が
























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