天井桟橋の人々に伝える甘えていないでほしいと思う出口の入り口/当麻完二
あるがままの公園の木々の下を歩く足音が響く
リンリンリン
鈴の音か虫の音が聞こえる
色で言えばオレンジ色のような
空ろな顔をした兵隊さんが歩道を歩く
昨日雨が降った水溜りをグシャリと踏んで
長靴が汚れてしまった
淀んだ水が空を写して
透明ではしゃいでいる
わたしの子供の声
昔から変わらず
まだ間に合わずに
小さくうずくまる
座ったところがまた
冷たい水の上で
家に帰って母と出会う
ずっとゆっくりここに居てたので
わたしは母が大好きで
ミニトマトを栽培している裏庭で
わたしは小さく笑うだろう
顔に被さる影
どんな形をしているか
いつも考えるけど
忘れてしまい戦争へ
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