私ら/a.u.i.
鳥が羽を震わすリズムに合わせて
もう何度も見送った
じりじりと時を告げるメロンソーダの気泡
朝からは早速 猫が喉を涸らして狼狽
静けさのあまりに
静けさを這いながら
この部屋を伝う一定の金属音
私はこれを
絆の切れた音、といつも称しているけど
この 絆の切れた音と共に
一緒にみたよね、 あの海の漣の音がずっと
耳を流れてる
鳥が一斉に飛び立つ
朝露を落としたのはきみかい?
結露の窓越しからは
時期はずれの椿に
朝露が落ちるのが見えた
いえ、
もう 落ちたかどうかはどうでもよかった
あんましそんな動かさないで
離れちゃう気がするから、
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