過ぎり色/a.u.i.
朝、鳥
群れが
一匹の鳥がついていけないでいる
どうしても次のピースは
此処でなくてはならない
気が狂いそうになる
そして夕暮れ時に描いた水の入ったグラスは
描き終えてから
ほとんどが黄色で描かれていることに気づいた
美しい
そう、思った
色彩硝子と共に夕暮れをむかえ、私とひとつで
ふとした雨が
音を過ぎる
あの時の表情は
泣いていたのか 怒っていたのか、
それより今
彼なりに幸せであってほしいという祈りだけで
それが
あれが
いったい何であったのか
思い出せず
思い出そうとすることが
残ってしまったみたい
いつもの道
響き渡る細々とした物音
メロンソーダの気泡が
いつも奪ってく 大切な
何かを
そして、
言葉が
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