塵と挽歌/美味
 
  揺らめく波間に
  繰り返し見た雑踏
 が紛れた
  千切れた空虚は
  まるで私そのもの


         必ず会う誓いも
           砂の血のように
         薄い体を削りながら
         崩れ     無へ


焼き棄てたカナリアの羽を
  飛べないんだよ
教えて雫が冷たく凍った


      際限のなくなった
       凄惨の雨
      消えてしまう
       土に埋もれて
      花のように枯れて
       あなたさえ居なくなって
      しまえば良いのに


 虚言の海に溺
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