とてもすき。/Aika
とてもすきなものが多すぎる。
しかも、そのすきなもののひとつひとつが、あまりに強すぎる。
わたしは身体に支配されたかと思うと次の瞬間には音に支配されていて、
その次の瞬間には色に支配されていて、その次の瞬間には人に支配されている。
あまりにも多くのものがわたしを入れ替わり立ち代りとりこにして、
それはまるきり、なにものにも支配されないということでもある。
ただ何年経ったって、
どれほど、一夜にして「めんどくさいモノ」カテゴリに入れられて
無視されるようになったって、
あんなに綺麗な音を忘れられるはずがないのに。それが単にテクニックだったとしても、そうでないとしても
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