眠りの瓶詰め/瀬冬翼流
海に沈んだばかりの太陽を忘れ始めた頃
一番星が綺麗だね、
これから盛り上がる都会都会(まち)を避ける
アルコールもカフェインもいらないよ
ホールじゃなくてブースがいいんだ
暗闇の中PCの画面で浮き上がる顔と
ライトアップされたアクアリウム
ピアノの下で何気なく寝てる君に聴かれるのは
凄く恥ずかしいんだけど・・・
そこにずっと居てくれませんか?
居る事知らないフリして弾くからさ
そんな事本当は出来ないんだけどね
踊ればいいじゃん
荒い息遣いと汗ばんだ体
だんだん消えてしまうひどい妄想
だんだん消えてしまう甘い夢
だんだん消えてしまう切ない思い出
消える前に夕凪に瓶に詰めて流した
今度はいつ誰が瓶を開けるのだろう
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