【短歌祭参加作品】背徳の時間の女たち/逢坂桜
ねぇ和尚 あなたホントに聖職者? ベッドの上では 独裁者だわ
続きして? そんな気まぐれ 猫みたい
アタシを裸に したのはアンタ
足ひらく 奥、突く、貴方 眼があった
無意味だったの? わたしたちには
そこそこの 気持ち程度の女でさえ
そんなに誘って むなしくないの?
授業中 字引きを習う少年は ある字面見て 眼を輝かす
sexと気持ちの分量 正確ね あの子週三 アタシ月一
「誰だっけ?」 先に言われた 泣くもんか
「誰でもいいでしょ」 バスルーム走る
ホワイトデー マシュマロ食べて ふと思う
キミのマシュマロ なめとかしたい
つないでた 所詮は体だけなのね 「心」の「永遠」 途切れてたのね
母の血が 私に女を与えたの 父の指先 舌をからめた
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