魔王と出逢った(出逢いの理由)/
イズミナツキ
銀髪マントを
人間臭い魔王を
「私との出逢いと別れも、そのひとつだ」
わかっていた
出逢いがあれば別れがあることを
だけど
こんな別れ方はあんまりだ
「勇者、いつか私を倒しに来い」
魔王はそう言って
最後に呟くように言った
「また会おう」
そして魔王の声は聞こえなくなった
今まで隣にいた魔王が居ない縁側で
私はひとつの真実を見つけ
ひとつの溜息を落とした
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