輪郭(下書き)/e R i
たぐりよせたたより、てのひらで舞う
モノクロームでしか描けないと
紫の憂鬱を背負って、黄色い情緒不安を泳いで
いつだって手の届かない青空を見上げていた
突き抜けるような、白
輪郭にグリーンを囁いて
最期の恋に橙の線を引っ張って
淡いピンクのさよならを散らした
その箱にかけたリボンは綺麗な深紅の戒め
横顔にまぶした光は街から漏れたこがねいのキラキラ
暗闇に零した涙はごく透明の悲しみを背負って
生クリィムの溶けてゆく速度よりも少し遅く
イルミネイションのぼやきと絡まってはおちる
吐息の憂鬱が両手に包まれては消える
灰色めいた雪よりも高い誇りを
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