まどろみ/
ベンジャミン
夕暮れにはまだ早い
君は窓辺にもたれながら
溶けてゆく陽射しに
目を細めている
僕はこたつに入ったまま
足元でまるくなる
猫とつま先で会話をする
「オリンピックも終わったね」
そんなようなセリフを
君が言ったようなころ
猫はこたつでまるくなり
僕は一人で眠りに落ちて
勝手に君の夢を見ていた
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