無題/---
)ささくれだつ
いわれのない感情がなにかに化けると思うな
かなしみはただ冷飯のように押し黙る
ああそんなことより見てごらん
あの柔らかなティッシュの中で死んでいった出会わない幾億もの俺が
もう名前や保険証やテレビ雑誌なんかいらないって
道の向こうのショーウィンドウから
尻文字で信号を送っている
その絶望的な愛!愛!愛!愛!愛!愛!愛!愛!愛!
(いつも心に絶望を!)
改められない情念だけが行に残る
その体温
その結果!
(ああああああああ愛!)
俺は吃音\まじり続ける純白のメモ用紙\俺は吃音\清々しい堤防の風景\俺は吃音\部屋に転がる湿った呼気を集める清掃夫\俺は吃音\抱きしめられたいカーニバル\俺は吃音\詩を寄生させてある\俺は一辺を守るためだけの油膜\俺は吃音の詩人\名前はまだない
*
にほんごではなそ
にほんごだいすき
にほんごだきしめてことばのさいはてまでぶっとんでいこうぜ
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