静かな海の音/
青色銀河団
静かな海の音を聞いていた
映写機のカスカな響きの合間に
革命前夜とはかくも
激しく静かであろうか
(わたしは波の大きさを知らない)
(わたしの足音はもう響かない)
おびただしい沈黙と
喧しい無音の声
一匹の純粋な蝿であるわたしは
一匹の純粋な蝿の翅音となる
世界が滅びへと崩れる
四畳半の夜の音
戻る
編
削
Point
(4)