愛すべき動物/むらさき
いつでもペンを持っていると
なにか訳の分からない事や
知りたい事に出会った時
それを描写してみたり
書き出してみたり
できるので
あなたと人類的にも
ばかばかしい口論をした後で
おもむろにペンを取り出して
みたところ
文字の一つも書くことができない
不思議
裸眼であなたを凝視しても
頭蓋骨の形までは
結局のところ
見ることはできないのでした
それが
孤独
というものであれば
その哀しさは
美しい
鳥は飛ぶ事ができて
魚は泳げる事ができると
人間は憂うのだが
その代わりに
泣いたりする事ができる
喜び
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