againstantrain/haniwa
 
三分で考えた詩なんて
一秒と持たない
次から次へと電車は来る
それに乗ろうとおおいそがしだ

吉野家とすき家どっちがうまいか なんて
その場しのぎにしたってひどすぎる話題を
ぼくらはずっと 繰り返していた
10年前のあの日から

カップラーメンが茹で上がるまで
せめてそれだけの時間 手をつないでいたい
けれどそれでも遅すぎると言って
ウィダーインゼリーを歩きながら飲む
インスタントな朝食
インスタントな栄養補給
インスタントに作られた音楽を
インスタントな音質で聴きながら

いつだって満員電車の中でバランスをとりながら立ってる
生きるのに必要なものをすべて有
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